声劇台本「紅時雨-くれないしぐれ-」

紅時雨-くれないしぐれ-
作:九条顕彰

こちらは声劇台本となっております。
コピーなどでの無断転載、自作発言、二次創作はおやめ下さい。
ネットでの生放送(ツイキャス等)のご使用に関しては自由です。
※YouTube等での音声投稿や有償での発表(舞台での使用等)に関しては作者の方に相談してください。
使用報告なしで構いませんが、なにか一言あるととても励みになります。飛んで喜びます。
物語の内容にそっていれば、セリフアレンジ・アドリブは自由です。
大幅なセリフ改変・余計なアドリブを多く入れることはおやめ下さい。

この物語はフィクションです。
実在の人物・地名は一切関係ありません。


比率
♂:3 ♀:1 不問:2

上演時間


あらすじ
「俺がお前の『刀』になる」
人間と刀人(カタート)、1本の刀を巡って、それぞれの国が争い競い合う。


登場人物

奥羽六花真国「オウウロッカシンコク」
六道「リクドウ」♂(侍) 35歳
政宗「マサムネ」♂(刀人) 17歳
時雨「シグレ」♀(姫) 16歳

出雲大日峡国「イヅモダイニチキョウコク」
水蛭子「ヒルコ」不問(暗殺者) 年齢不詳
叢雲「ムラクモ」♂(刀人) 35歳
瓦「グラム」不問(刀人) 年齢不詳


※不問キャラは男性セリフとして書いております。女性がやられる際は言い回しを変えて大丈夫です。
※ただし、メモ等に移す際は記録の残らないところへお願い致します。無期限で記録の残る場所・またそのようなサイトへのコピーペーストでの投稿、また改変したものを自分名義でどこかへ投稿する、等という事は決してないようにお願い致します。



役表
六道:
政宗:
時雨:
水蛭子:
叢雲:
瓦:






─本編セリフ─



政宗(M):それは夢か、現(うつつ)か、それとも幻か…



─間─

───夜でも昼でもないような薄暗い外。強い風が吹き、辺りは死屍累々、1人の男が妙な気を放つ刀を持ち、誰かと対峙している




六道:…はあっ…はあっ…

六道(M):(どうして、こんなことになった?)

時雨:…そう、あなたもそうやって…

六道(M):(なぜ、俺はこの人と戦っている…?)

時雨:…私を裏切るのね…

六道:…っ!

時雨:残念だわ…リクドウ…あなたは侍失格よ…

六道:っ!!うああああああ!!!!

政宗:よせ!リクドウ!!

時雨:…さよなら…




────肉を切り裂くような音、その後ぽつぽつと徐々に雨が降り出す





六道(M):俺はあの日、一国(いっこく)の姫に刃(やいば)を向け、斬りかかった…気がつけば、目の前には赤い血の海が広がり……その後の事は何も覚えていない…


政宗:…っ……なぁ、おい……リクドウ…?


六道:…ひ…ひひっ……ひゃははっ、ひゃはははははははは!!




六道(M):ただ無情にも、紅(くれない)の雨だけが、降り続いていた…




時雨(タイトルコール):『紅時雨(くれないしぐれ)』




────間、床で目覚める六道





六道:──っ!?…はあっ、はあっ……夢…か……はぁ…なんつー夢だよ、ったく…




───ドタドタと近づいてくる足音。思いっきり引き戸を開ける音



政宗:おうこら!起きたかよ!?この寝坊助ざむらい!!

六道:…てめえは朝からキャンキャンうるせえな…

政宗:朝じゃねえ!もう昼近くだ!!ったく、この頃仕事がねえからって、いつまで寝てやがる!せっかく俺が作った朝飯が冷めて不味くなるだろうが!!

六道:あーハイハイ、悪かったよ、起きるからそんな騒ぐな

政宗:…というか、ここ最近ずっとそうだな?なんだ、寝付きでも悪いんか?

六道:…さぁてな

政宗:?

六道:…気にするな、そんじゃ飯にするか

政宗:おう!たんと食え!!うんと食え!!

六道:はいはい…なあ、マサムネ

政宗:なんだ?

六道:…その…いつもありがとな

政宗:……(←ポカンとする政宗)

六道:…おい、何とか言えよ

政宗:リクドウにお礼言われた…なんか気持ち悪っ!どうした、リクドウ、熱でもあんのか?!

六道:ほーう…そんな失礼なことを言う口は…こうしてやる



──政宗の両ほっぺをつねる六道



政宗:あでででで!!?

六道:おーおー、よぉく伸びるほっぺだこと

政宗:ひゃ、ひゃめりょっちぇ!!(←や、やめろって!!)

六道:やめろ?その前に言う事があるだろが

政宗:っ!ご、ごみぇん!!

六道:「なさい」は?

政宗:ぅぐっ…ご、ごみぇんにゃしゃい!!

六道:よろしい(←頬から手を離す)

政宗:っ!!〜ってぇなぁ…何もつねることないだろ!!

六道:口が悪いお前が悪い

政宗:お前も大概だろうが!!

六道:あー、ホントにくそうるせえなぁ…人が素直に礼を言えば…それより、飯食ったらすぐ出かけるぞ

政宗:は?どこに?

六道:再刃屋(さいはや)だ、今日はお前の「研ぎ治し」の日だろう?忘れたのか?

政宗:げっ…そ、そうだったっけ?

六道:そうだ、昨日も寝る前に言ったろ?忘れたとは言わせねえぞ?分かったら支度しとけ

政宗:わ、わあったよ!……うう、嫌なんだよなぁ…あれ…(ボソッと)


─間─


時雨(N):時は戦国…群雄割拠(ぐんゆうかっきょ)、乱世の時代…混沌の気と、度重なる戦による、人の負の感情が生み出したもの、魔妖(まやかし)や物の怪の類(たぐい)に、人々は脅かされ惑わされていた…そんな乱世の中、とある異能を持つ者達が次々と誕生した…名を、「刀」の「人」と書いて「刀人(カタート)」。その名の通り、彼らは刀や暗器等、武器に自在に変化(へんげ)できる能力を備えたもの達である。


政宗(N):「刀人(カタート)」の誕生により、貴重な異能力を持つ存在である彼らを欲した国々が戦を勃発、これを見兼ねた幕府は「刀狩令」を発令。全国各地の刀を回収させ、玉鋼(たまはがね)等における刀の製造を一切禁止。その代わり「刀人」達に武器としての職を与えた。


六道(N):そう、「カタナ」は全て回収された、はずだった……ただ1本の「妖刀」を除いては…



─間、六道、政宗、再刃屋へ向かうため道を歩いている─



政宗:あーあー、なんで俺、「刀人」に生まれちゃったんだろうなぁ…

六道:どうした、急に

政宗:いや、だってさ、刀人に生まれなければ、もしかしたら普通の人生、送れてたかもしれないわけじゃん? 

六道:まあ…そうだな

政宗:ほんで…再刃屋にも行く必要もないわけじゃん?

六道:ただお前が再刃屋に行きたくねえだけだろうが

政宗:だってだってえ!再刃屋のやつら、俺を人として見てねえんだもん!!俺だってな!刀である前に人なんだぞ!!って言いたい!言えないけど!!

六道:……そうだよな…お前だって、刀である前に、人なんだよな…

政宗:?リクドウ?どうかしたか?

六道:!…いや…なんでもねえ…さて、着いたぞ

政宗:うげええ!嫌だあぁ!!!

六道:うるせえな、着いてからそんなでけえ声で騒ぐなよ…って、なんか騒がしいな

政宗:へ?俺まだ、嫌だ!しか言ってねえけど?

六道:お前じゃねえよアホ、自意識過剰か、向こうだ向こう

政宗:おん?



───少し遠くの方、1人の女性がゴロツキのような輩に絡まれている



政宗:なぁんだなんだ?美少女1人相手にあのゴロツキの数は…女の子いじめるのは良くねえぞ!どうするリクドウ?

六道:…あの娘…どこかで…

政宗:ん?リクドウ…?



──少女の大声が聞こえる



時雨:だ、だから!そんなもの持ってませんし、そんな人も知りません!人違いです!!

叢雲:ひゃはははぁ!!嘘つきなお嬢ちゃんだぜ!そ〜んなに嘘つく口は、切り刻んじゃおーかなぁ?

時雨:ひっ…!

瓦:これムラクモ、女性に乱暴するのはいけませんよ

叢雲:ちっ、いちいちうるせえな!グラムは頭がかてえーんだよ!俺より年下のくせに指図すんな!

瓦:誰が年下ですか、誰が…私の本当の歳も知らないくせに…それに「指図」するのはお前が歳の割に落ち着きがないからです

叢雲:あぁん?なんだと!?もういっぺんいってみろ!!

瓦:何度でも言ってあげますよ…お前ももういい歳なんですから、少し落ち着きなさい…猿でももっとおとなしいですよ…

叢雲:誰が猿だ!!

瓦:さぁて、こんな猿はほっておいて…お嬢さん、あなたの「素性」はすでにこちらにバレているのです…大人しく「アレ」を渡しなさい

時雨:!!……い、嫌です…!絶対に…絶対に渡しません!!

瓦:…ふぅ、困りましたねえ…女性を傷つけるのは私の道理に反するのですが…如何しましょうか、ヒルコ?

水蛭子:…めんどくせえな……じゃあ…殺しちゃおうか

時雨:!!

叢雲:あぁ!だよな、だよなぁ!ヒルコならそう言ってくれると思ってたぜ!

瓦:はぁ、結局こうなるんですね…まあ、ヒルコの命令とあれば仕方ありません


───水蛭子、袖にしまっていた腕をバッと広げる


水蛭子:宴の時間だ、『借り尽くせ、叢雲・瓦』

叢雲:ぃよっしゃあああ!斬れるぜ斬れるぜえぇぇ!!

瓦:悪く思わないでくださいね?


─叢雲、太刀に、瓦、銃に変身する─


時雨:な!?あ、あなた達…まさか、「刀人(カタート)」!?

水蛭子:…おい、女…最後の警告だ、死にたくなきゃさっさとアレを渡せ

時雨:くっ…あれは…あの「宝」は!父上から命に代えてでも守れと言われた、我が一族のもの…!あなた達のようなゴロツキなんかには、たとえ死んでも、絶対に渡しません!!

叢雲:「ひゃっはぁ!!俺達がゴロツキだってよぉぉ!!どこをどう見たらそうなんだろうなぁ!?」

瓦:「お前がそうガラ悪く振る舞うから、我々までゴロツキだと言われるのですよ、少しは自覚なさい」

叢雲:「はぁ?!んだと!?また俺のせいかよ!!」

水蛭子:お前ら黙れ、オレは今、『頭が痛いんだよ』

瓦:「っ!も、申し訳ございません、ヒルコ」

叢雲:「おーおー、相変わらずおっかねえ…なぁ、ヒルコォ、そんな事よりよ、早くソイツ斬らせろよォ…」

水蛭子:…あぁ、分かってる…悪く思うなよ…「お姫様」


──刀「叢雲」を振りかざす水蛭子


時雨:っ…!

政宗:待ちやがれ!!


──政宗、庇うように時雨の前に立つ


時雨:えっ…?

水蛭子:…あ?…なんだお前…?

政宗:てめえらみたいなクソ野郎に名乗る名前なんかねえし!なんか状況もよくわかってねぇけど!女を脅して泣かすようなやつはオレが許さねえ!

時雨:…!

瓦:「…飛んだ邪魔が入りましたね…ヒルコ、どうします?」

政宗:!?アイツ、まさか…火縄型の「刀人(カタート)」…!?

瓦:「ここで無駄に騒ぎを起こせば、役人の目に留まります…ここは一旦…」

水蛭子:…あぁ…ほんと、めんどくせえな…仕方ねぇ、引くぞ

叢雲:「だぁぁぁ!くそがァ!!これからだったってのにぃ!!!おいこらそこのガキィ!!今度また邪魔したらマジでぶっ殺すからなァ!!覚えとけよ!!!」

瓦「静かになさい、ムラクモ…またどこかで会えれば、の話でしょう…とにかく、人が来る前に引きましょう」

政宗:なっ、まてこら!逃げんな!!

水蛭子:…いずれ、また会おう…『刀人のガキ』



──水蛭子、煙玉を使い、瞬時に姿を消す



政宗:!?なっ…煙玉!?……消えた……あいつ…なんで、俺の事…

六道:こら!このバカ!いきなり突っ込むな!

政宗:あっ…ごめん…

六道:…?どうした?

政宗:…さっきのやつ…オレが「刀人」だって1発で気づいた…

六道:…なに?

政宗:オレ、なんも言ってねえのに…

六道:…どういう事だ…さっきのヤツら…一体何者だ…?

時雨:あ、あの!助けていただきありがとうございます!ご迷惑お掛けしました!

政宗:あぁ、いいって!オレ、困ってるやつはほっとけない質なんだ!

六道:…あんた、さっきのアイツら…知り合いか?

時雨:…いいえ…恐らくではありますが、「出雲大日峡谷(いずもだいにちきょうこく)」の者ではないかと…

政宗:はあ!?「出雲大日峡谷」って…あの幕府直属の暗殺者集団の国か!?なんでまたそんなヤツらがこの「奥羽六花真国(おううろっかしんこく)」に…

六道:…何か訳ありのようだな?

時雨:……

六道:詳しく話してくれないか?

政宗:オレたちで良ければ、力になるぜ!

時雨:…!…分かりました…本当は他人を巻き込みたくないのですが…先程、助けていただいたご恩もございます…ここは人通りも多いですから、別の場所でお話しましょう


─間─


時雨:…まずは名乗らなければなりませんね…私は「時雨(しぐれ)」と申します。

政宗:シグレか!いい名前だな!あ、オレはマサムネ!んで、こっちの仏頂面の無愛想なのがリクドウ!

六道:誰が仏頂面の無愛想だ、というか勝手に俺まで紹介すな

政宗:だって仏頂面の無愛想なのは事実じゃ…



─政宗、六道にげんこつを食らう─



政宗:ってぇぇえ!!んだよ、殴ることないだろ!

六道:うるさくしてすまない、改めて、俺はリクドウと申す、雇われ用心棒で稼いでる侍だ…あんたは見たところ、いいとこのお姫さんみたいだが…?

政宗:って無視かよぉ!!

時雨:…え、えぇ……そう、ですね…姫…と呼ばれていた時期もありました…

政宗:ふーん、お姫さんってことは、あんた、どっかのお武家様の人か?

時雨:…はい、私はこの「奥羽六花真国」七武将(しちぶしょう)が1人…「隻眼(せきがん)の影狼(カゲロウ)」の娘です…

六道:!!…隻眼の影狼…確か、戦乱の時代に1人で1000人の侍を斬り殺したと言う、あの鬼神(きしん)か…

時雨:はい

政宗:ひえぇ…1人で1000人…すげえな…俺だったら100人で折れちまう

時雨:あの頃はまだ「刀人」が世に知られていなかった頃でしたから…

政宗:え?ってことは、あれか!本物の「カタナ」ってやつで戦ってたってことか?

時雨:はい

政宗:へええ!オレ、「カタナ」ってまだ見た事ねえんだ!まだどっかにあんのかなあ

六道:カタナは現在は存在しない、「刀人」が世に広まって、その力欲しさに国同士の戦がより悪化した折に、幕府のお偉方がカタナを根こそぎ持っていきやがったからな…太刀はおろか、ドスの1本、脇差しの1本すら、もうこの世にはねえよ

政宗:そうなのか

時雨:…そう…全国各地にあるカタナというカタナは、全て幕府により回収された…はずでした…

六道:?

政宗:はずだったって…どういう事だ?

時雨:…父が…「隻眼の影狼」が…隠し持っていたのです…この世に唯一存在するであろう…最後の一振を…

六道:!?

政宗:ほ、本当か!?

時雨:はい…それで…

六道:…なるほど…それで「出雲大日峡谷」のお出ましってことか…

政宗:どういう事だ?

六道:お前も知っているとおり、出雲大日は幕府の忠犬だからな、幕府の命令とあれば他のどの国でも、たとえ自分の国の仲間であっても、暗殺を実行する…

政宗:…自分の、仲間でも…

六道:まあ、それだけ感情のない非道なヤツらってことだ

政宗:…そうか…

六道:……それにしても…なぜあんた1人なんだ?「七武将」ならそれなりに大きな武家のはず…護衛はどうした?

時雨:…亡くなりました…

政宗:え…

時雨:…みな、亡くなりました……私を逃がすために盾となり、出雲大日の者に……父は幕府に生け捕りにされ…恐らく、今頃は……

六道:…そうか

政宗:…じ、じゃあ…その最後の一振は…

時雨:……

六道:奴らに奪われたのか?

時雨:いいえ

政宗:…って事は…

時雨:…ここに、あります



───時雨、自身の胸を指さす



政宗:へ?ここって?

時雨:私自身がその最後の一振、「妖刀・紅時雨(べにしぐれ)」です

六道:お前が…?

政宗:…って事は、あんた、刀人(カタート)って事か?!

時雨:いいえ、私自身は刀に変化する力は備わっていません

六道:では、どういう事だ?

時雨:…父は刀狩令発令の際に、とある妖術師に頼み込み、まだ幼かった私の体内に「紅時雨(べにしぐれ)」を封じ込めました…妖刀「紅時雨」は人の血と魂を喰らうカタナなのです…それを一般の、それも力を持たない人間の手に渡れば、なにが起こるか分からないから、と…この「紅時雨」は七武将である父だからこそ扱えたのです…

政宗:えっ…そんな危ないカタナを身体に封じられて、アンタなんともないのかよ!?

時雨:いえ、私はなんとも…

六道:それだけ危険なカタナだと言うのは、持ち主である影狼殿も承知していただろう…それを実の娘に封印するってんだ、それなりに身体に害の出ないような封じ方をしているはず…だが、それならば情報が渡らなければ幕府側にも出雲大日側にもバレないはずだ…なぜ今になってそのような事に?

時雨:…私にも分かりません…ただ、父は幕府の者に捕まる前に、「屋敷内に内通者がいた、そいつが妖刀の情報を流した」と言っていました…それが誰だったのかを突き止めるため、屋敷を逃げ出したあと旅に出たのですが…

六道:逆に追われる身になった、と言うわけか

時雨:…はい…

政宗:なぁアンタ、これからもその「内通者」って奴を探すために、1人で行く気か?

時雨:…私1人の方が、安全ですから…これ以上、私の周りで誰かが傷つくのを見るのはもう…嫌なんです…

六道:…じゃあ、お前の前で死ななければいいんだな?

時雨:…へ?

政宗:お!さっすがオレの相棒!!やっぱり考える事は同じか!!心が通じあってる証拠だな!!

六道:相棒ってのは認めるがてめぇと心が通じ合ってると思ったことはねぇ

政宗:冷てえやつ!!

時雨:え、えっと…?どういう意味ですか?

六道:…まあ、なんだ…迷惑かもしれねえが、俺達をあんたの用心棒として雇っちゃくれねえか?

時雨:えっ?!そ、それは…

政宗:女性の一人旅は危険が多すぎるし、それにアンタは命を狙われている身だ…お節介かもしれねえけどさ、オレ達に、アンタを護らせて欲しいんだ…ダメかな?

時雨:っ!

六道:…マサムネ、お前のその天然さにはたまに助けられるが…そろそろ自覚しろ

政宗:へ?なんの事だ?

六道:そういうとこだぞ

時雨:…もし…

六道:ん?

時雨:もし、あなた達が良ければ…護衛をお願いしてもよろしいでしょうか…ですが、本当に危険な旅です…命を落としてしまうかもしれない…それでも良ければ…

政宗:なぁに言ってんだよ

時雨:えっ?

政宗:いいに決まってるじゃねえか!ちょうど仕事がなくて退屈してたところだしな!

六道:あぁ…それに危険は承知の上、お前の旅が無事に終わるまで、たとえこの命に変えてでも、俺達はお前を護ると約束しよう

時雨:…っ!…ありがとうございます!よろしくお願いします!!

政宗:よし!そうと決まれば旅の準備だ!帰るぞリクドウ!!

六道:その前に再刃屋(さいはや)だ、上手く話を反らせたと思ったら大間違いだからな…逃げられると思うな

政宗:げえっ!くっそおおお!!再刃屋なんて嫌だァァァ!!!



─物陰に潜んでいる者がその話を聞いている─



瓦:ふっ…なるほど…そういうことでしたか…



─その夜…─



時雨:一晩の宿までお借りしてしまって…本当にありがとうございます

政宗:いいって、気にすんな!男2人でむさい空間だけどな!

六道:一言余計だ、それと、遊びじゃねえんだ、そこんとこ肝に銘じておけよ、ガキ

政宗:だから!オレはガキじゃねえ!!

時雨:…ふふふっ…

政宗・六道:?

時雨:あっ、ごめんなさい…父と弟のやり取りを思い出してしまって、つい

政宗:へ?弟がいたのか?

時雨:えぇ…私と弟は双子で…もし生きていれば、きっと素晴らしい武士になっていたと思います

政宗:ふーん

六道:…弟…失礼を承知で聞くが、弟の方にはその妖刀を封印出来なかったのか?

時雨:…あの当時、弟は体がひどく弱くて…体力のない弟の身体にカタナを封印すれば、命はないと言われていたようです…それで私に…

六道:…なるほど

政宗:で、その弟さん、今は?

時雨:分かりません…私に妖刀が封じられた後、病に倒れて…それからはずっと会うことが出来ず、そのまま屋敷を襲撃されてしまい…生きているかさえも…双子なのに、顔もぼんやりとしか思い出せないんです…おかしいでしょ?…けど、良くおふたりの様に、父と弟は口喧嘩してました…壁越しに聞こえるその無邪気で他愛の無い声に、ああ、弟は元気なのだと安堵してました…3年ほど前から、その声は聞こえなくなってしまいましたが…

政宗:…

時雨:ごめんなさい、変な話してしまって

六道:いや…こちらこそすまない

時雨:…今でも時々、弟に見られているような…そんな感じがするんです…変ですよね

政宗:…兄弟か…いいな…

時雨:あなたは、ご家族は?

政宗:いや、オレは…親や兄弟は知らない…親はオレが産まれてすぐに死んだらしい、んで、貧しい親戚連中が金欲しさに、刀人のオレを人買いに売ったんだ…

時雨:…そう、だったんですか…ごめんなさい

政宗:いや、別にいいんだ!もう昔のことは忘れた!それに、今のオレには最高の相棒がいるしな!

六道:…よくそんな恥ずかしい事がサラッといえるな…

政宗:は?何が恥ずかしい事だよ!本当の事だろ!

時雨:…ふふ…(父さん…私…良い人達に出会えたみたい…)



───その時、部屋に焙烙玉が投げ込まれる



時雨:っ?!

政宗:んな!!

六道:焙烙玉(ほうろくだま)…!まずいっ!!



──爆弾が爆発する直前、3人が家から出てくる



時雨:っ!ゲホッゲホッ…!

政宗:はぁ…はぁ…リクドウ、シグレ、大丈夫か!?

時雨:な、何とか…

六道:…早速お出ましか…

政宗:ん?

時雨:あっ!



───3人の前に、叢雲、瓦が現れる



政宗:こいつら、昼間の!!

叢雲:よぉクソガキィ!昼間はよくも邪魔してくれやがったなァァァ!!約束通り、殺しに来たぜ!!!

瓦:これムラクモ、もう夜分遅いのですよ、そんな大声出すのは倫理観が無さすぎです

叢雲:うーーーっるせえなぁぁぁ!!

瓦:いやだから、うるさいのはお前の方です

六道:人の家に爆弾投げ込む方がよっぽど倫理観ねえと思うがな

瓦:…これはこれは…失礼しました、こうでもしなければ、ドブネズミを炙り出せないと思ったので(←ニッコリしながら)

六道:…言ってくれるじゃねえか…日本人と南蛮人の混ざりもんが

瓦:…ほう…そこまで見抜けられるとは、恐れ入りました

時雨:り、リクドウさん…

六道:危ねぇから下がってろ、時雨

時雨:っ!…はいっ…

叢雲:なんだぁコイツ?なぁグラム、あの娘、もう男を手のひらで弄んでるぜ(笑)

瓦:はぁ…まったく品のないことを…

政宗:オレ達はそんなんじゃねえ!!

叢雲:へっ、どーだかなぁ?気づいてねえだけじゃねぇの?

六道:…んで、てめぇら何の用でここに来た?わざわざそんな事を言うために来たわけじゃねえよな?

叢雲:おっと、そうだった、大事な事を忘れてたぜ

瓦:我々は主(あるじ)の命令で馳せ参じました…そちらの娘をこちらに渡してもらいましょう

政宗:…いやだ、って言ったら?

水蛭子:お前ら全員、殺すだけだ



───いつの間にか六道達の背後に水蛭子が居る



時雨・政宗・六道:!?

六道:(コイツ…いつの間に背後に…!?)

水蛭子:昼ぶりだな…刀人の青二才

政宗:っ!?なんだと!!言わせておけば!!

六道:よせ、マサムネ!!



──水蛭子に殴り掛かる政宗、しかし、すり抜けてしまう



政宗:?!(すり抜けた…!?)

水蛭子:…血の気が多いガキだな…その軽はずみな行動が…いつかお前や、お前の周りの者の命を奪うことになる…

政宗:っ!(いつの間に向こうに…?!瞬間移動か!?)

六道:バカ!だからいきなり敵に突っ込んでいくな!!

政宗:ご、ごめん…

瓦:ヒルコ…

水蛭子:…まだ捕らえてないのか?

瓦:も、申し訳ございません…

叢雲:なぁヒルコォ、アイツら斬らせてくれよぉ

水蛭子:…お前は本当に血が好きだな…ムラクモ

叢雲:あぁ!大好きだ!あの華のように真っ赤な色を見ると体がウズウズする!!斬った瞬間、身体にまとわりつく暖かいヌルッとしたあの感覚が…オレに生きてるって実感をくれるんだ!!

水蛭子:……好きにしろ

叢雲:って事は、殺していいって事だな!?ひゃははははは!!

瓦:まあ、我々の邪魔をするのであれば…やむを得ないですね…それに…私もあの人、嫌いです

六道:…コイツら…相当狂ってるな…

政宗:んな事より、来るぞ、リクドウ!!

六道:分かってる

水蛭子:『宴の時間だ、借り尽くせ、叢雲、瓦』

六道:『花開け・霹靂閃華(へきれきせんか)、政宗』…!


───それぞれの刀人が刀に変化する



叢雲:「ひゃはぁ!やったぜええ!!」

瓦:「悪く思わないでくださいよ」

政宗:「さて…オレの一閃(いっせん)においつけるかな?」

六道:…おい、てめぇ

水蛭子:…?

六道:政宗の事をガキ呼ばわりしてたが…てめぇもそんなに変わらない歳だろうが…そんな若いのに、暗殺者を職に選ぶのはどうかと思うぜ

水蛭子:…歳なぞ知らん…数える事をとうに忘れた…それに、お前も人の事は言えないだろう…

六道:あ?

水蛭子:お前の身体からも臭うぞ…大勢の人間の死臭がな

六道:…っ!

水蛭子:お前もオレと同じ…「人殺し」だ

六道:このっ…言わせておけば図に乗りやがって…!!

政宗:「リクドウ?!」

六道:その首掻っ切ってやる…!!

政宗:「お、おいリクドウ、落ち着けよ!」

水蛭子:できるものならやってみろ…オレは…お前より、強い

六道:うぉぉおおおお!!

政宗:「リクドウ!」

水蛭子:…そうだ…心を乱せ…怒り狂え…そして、死ね

六道:死ぬのはてめぇだ!!


───銃声が響く


六道:っ!かはっ!!

政宗:「リクドウ!!」

水蛭子:怒り任せの感情は時に隙を作る…今のお前は隙だらけだな

六道:っ…クソ…火縄型の刀人か…

瓦:「申し訳ございません…私、有能なもので」

叢雲:「あーあー、ずりぃぞ、グラムばっか!」

水蛭子:…安心しろ、首を獲る役目はお前だ、叢雲

叢雲:「やりぃ!そう来なくっちゃなあ!!」

政宗:「大丈夫か、リクドウ!」

六道:ああ…ただ、足をやられた…

瓦:「ククク…少しずついたぶって差し上げますよ…そこの娘も…ね」

時雨:っ!

六道:シグレには…絶対に手を出させねえぞ

時雨:…リクドウさん…

水蛭子:…減らぬ口だな…あ〜…頭が痛い……叢雲…

叢雲:あん?

水蛭子:『死人に…口なし』

叢雲:…ヒヒッ…承知ぃ!!!


──急に動きが早くなる水蛭子


六道:んな!?

政宗:「なんて早ぇ動きだ…!避けろ、リクドウ!」

六道:分かってる!

水蛭子:…おい、オレの身体、壊すんじゃねえぞ、叢雲

叢雲:「わあってるてぇ!ひゃははははは!!」


──キン、キンッと刀が火花を散らし合わさる音


政宗:「くっ…コイツ…一つ一つの攻撃が重てえ!」

六道:ちっ!その細腕で…なんなんだ…お前!鬼か!?

水蛭子:…鬼ではない…オレは…オレだ

六道:そういうこと…言ってんじゃ、ねえ!!

水蛭子:瓦、終わったか?

六道:!?

瓦:「いつでも」

水蛭子:…よけねえと、どたま割れるぞ?

六道:っ!しまっ…



───銃声が響く



時雨:!!リクドウさん!!

政宗:「リクドウ!!」

六道:……チッ…クソ…が…

水蛭子:…ホントに避けた…

六道:ったり前だろうが!

瓦:「あぁ、惜しい…もう少しで仕留められたのに」

叢雲:「おいこらグラム!俺の獲物を横取りすんな!」

水蛭子:…次は、外さない

政宗:「リクドウ!」

六道:大丈夫、顔を掠っただけだ…それよりもアイツ…相当な手練だ…ガキだと思って甘く見ていた

政宗:「…珍しい…アンタでも怖がる事があるんだな」

六道:誰も怖いなんて言ってねえだろうが

政宗:「言わなくても分かるって、『相棒』!」

六道:…ふん…

水蛭子:…はぁ…しぶといのは嫌いなんだ…頭が痛い…叢雲…

叢雲:「はーいはい、わかってるよ」

政宗:「来るぞ!」

六道:分かってる!

水蛭子:……ヒヒッ…

六道:…?

水蛭子:『舞え・首狩天女(くびかりてんにょ)』



───突然風が吹き刃のようになり、六道達を襲う


時雨:きゃあぁ!!

六道:っ!?!

政宗:「な、なんだ!?今の…かまいたち?!」

水蛭子:…叢雲の能力だ…風を使う…

六道:…なるほど…かまいたちを起こして俺達の首を獲る気か…

水蛭子:…もう…

六道:?

水蛭子:…っもう何もかもめんどくせぇんだよぉ!!お前も他の奴らのように、唸れ!叫べ!泣きくるえ!!そして、さっさと、死ねぇ!!!

六道:っ!さっきより速い!!?

政宗:「リクドウ!!」

六道:くっ…『霹靂…雷電!!!』

水蛭子:っ、雷?

六道:これが、政宗の能力だ…雷電を刀身から放出させ、相手を焼き切る

水蛭子:…なるほど…だが、それを知ったところでどうともならん…お前らはここで死ぬんだ…『首狩天女…!』

六道:ちっ!『霹靂らいで…』

政宗:「リクドウ!」

六道:!?


──銃声音、弾が六道の脇腹に当たる


六道:ぐあっ!!

政宗:「リクドウ!!」

水蛭子:…お見事

瓦:「それほどでもありません…また急所を外してしまいました…残念」

六道:がはっ!

時雨:リクドウさん!血が…!!

六道:く、るな!

時雨:っ!

六道:来るな…お前まで巻き添えになる…!

時雨:…!

政宗:「シグレ、オレ達の事はいいから、とにかく逃げろ!!」

時雨:…(また私は…誰も護れないの?…また…目の前で大切な人が死ぬのを…ただ見ているしかないの…?そんなの…そんなのは…)

時雨:そんなのは…もう嫌!!!


──突然紅く光り出す時雨


六道:っ?!

政宗:!!

水蛭子:…なんだ?光?

時雨:リクドウさん達は絶対に…死なせない!!


──時雨から赤い波動が出て、水蛭子達に当たる


水蛭子:っ!?ぐああっ!!!

叢雲:んな、なんだこりゃ!?

瓦:…刀人の…私たちの変化の術が勝手に解けた…?あの赤い波動のせいか?…まずいっ!!ヒルコ!!!

時雨:な、なに…今の…

六道:行くぞ、政宗!

政宗:「へへ!合点承知之助!」

六道:散れ!『迅雷烈火・雷切!!』


───雷の刃が襲いかかる


叢雲:やばい…!ヒルコ!!!

水蛭子:うっ…

瓦:ヒルコ!!


───叢雲、水蛭子を庇い、左腕を無くす


叢雲:っぐぁぁぁぁぁぁっ!!!

瓦:!!ムラクモ!!?

叢雲:う、腕が…俺の腕がァァァっ…!!!

六道:はぁ…はぁ…勝負あったな…

瓦:くっ…!

六道:悪いが、このままお前らを野放しにはできない…まとめて排除する

瓦:…残念ですが…ここまでです…!


──瓦、煙玉を使い、逃げる


六道:!?

政宗:「!!な、なんだ?!」

時雨:煙玉…!

六道:…クソ…逃げられた、か……変化解除だ、マサムネ

政宗:「あ、ああ…」

時雨:リクドウさん!マサムネさん!!

政宗:シグレ!大丈夫か?怪我ないか?

時雨:私は大丈夫です…それよりも…

政宗:オレ達は大丈夫だ!な、リクドウ!

六道:…

政宗:…?リクドウ…?

六道:…血ぃ…流しすぎた…

政宗:へ?


──倒れる六道


政宗:?!り、リクドウ!!?

時雨:リクドウさん!!しっかり!!リクドウさん!!!




───その頃…場面は移り、水蛭子達が潜むボロ屋…



叢雲:ぐあぁぁ!!クソがぁぁぁ!!!あの野郎ぉぉぉ…よくも…よくも俺の腕をっ…!

瓦:安静にしなさいムラクモ…腕1本だけで済んだのが奇跡ですよ…

叢雲:気休め言うな!!…許せねえ…あの野郎ども…絶対ぶった斬ってやる…

瓦:それにしても…あの娘から出た「赤い波動」…やはり、あの妖刀は確かに、あの娘の身体に封じ込められているようですね

叢雲:はぁ〜、そうなると色々厄介だな…なあ、どうすんだヒルコ…これじゃ迂闊に手が出せねえぞ?

水蛭子:……考えたくない…めんどくせぇ…頭が痛い…

叢雲:お前はまたそれかよ!いつもいつも都合が悪くなれば頭痛のせいにしやがって!少しは考えがあるんだろ!?考えてるんだろ?!教えてくれよ、なぁ!!

水蛭子:……さい…

叢雲:は?

水蛭子:うるさい!!!!!

叢雲・瓦:っ…!!!

水蛭子:…すまない……言われなくても、考えている…だが…それには情報と戦力が足らない…

瓦:…と、言うと…?

水蛭子:…少々…気に触るが…アイツらを呼ぶしかない…オレ達の傷が癒えるまでは、この役目…アイツらに代わってもらう…グラム…幕府に文を出しておけ…

瓦:…承知

水蛭子:…オレは少し、外に出る…


──水蛭子、外に出る


叢雲:…ヒルコのやつ…今回のが相当堪えてるみてえだな…殺気がいつもよりすげえ…皮膚にビリビリ来るぜ

瓦:それもあると思いますが…それだけでも無さそうですね

叢雲:は?それってえと?

瓦:…これは仮説ですが…あの赤い波動を受けた時に…記憶の断片を思い出してしまったのではないでしょうか…

叢雲:記憶?…あぁ…確か…里の長老が封印したっていう、あれか?

瓦:ええ…隻眼の影狼から例のカタナを奪うべく、あの娘の双子の弟である彼を操り、屋敷の者を皆殺しにさせた…あの忌まわしい、残酷な記憶の断片を…



──外にいる水蛭子



水蛭子:……惑わされるな…オレは…オレだ…



──間──



六道:…っ…

時雨:!リクドウさん!

政宗:気がついたか!

六道:…ここは?

政宗:医者の家だ、お前、あれから3日も眠ってたんだぞ?ったく、心配させやがって…

六道:…そうか…すまん…

時雨:とにかく、気がついてよかったです…あ、私、お医者様を呼んできます!

政宗:おう!頼む!

六道:…マサムネ…

政宗:ん?なんだ?

六道:…ありがとうな

政宗:…!へへっ…!おう!お前は、オレが死ぬまで、死なせねえからな!!

六道:何を一丁前に……誰も、死なせはしねえよ…



六道(M):これから先、どんな未来が待っていようが、どんな悪夢を見ようが…俺達は共に進み続ける…光がまだ、そこにある限り…守るものが、そばにいる限り…


時雨(M):次回、『紅時雨・中篇-死色(しいろ)の蝶々(ちょうちょう)-』…夜に舞う蝶は、冥界の使者だと言う…死を分かつまで、魂は共にあり。



-終わり-

九条 顕彰・台本置き場

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